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都議選こぼれ話

TBSラジオ「荒川強啓デイ・キャッチ」7月6日放送

ニュースクリップ:宮原ジェフリー

コメンテーター:山田五郎

 

荒川:先日行われた東京都議選に関するエトセトラ。

日本最大級の選挙情報サイト「選挙ドットコム」で執筆されております選挙ウォッチャー宮原ジェフリーさんの都議選こぼれ話です。

1.都議会のドンの後継者は、夢もビッグだった。

2.あとちょっとで当選だった?都民ファーストに参加できなかった人、参加しなかった人。

3.出馬しているのに公約は地方議員をなくすこと。地方議員ゼロの会。

 

まず、1の都議会のドンの後継者は、夢もビッグだった。についてお願いします。

 

宮原:千代田区で立候補していた中村あやさんという方についてです。

残念ながらこの方も落選だったんですけど、自民党国会議員に対して敗戦の弁で、「脇が甘かった」みたいなことを苦言を呈したということで、有名になったということなんです。

なんて言ったかご紹介すると、

「脇が皆様甘いなというふうに思いますね。人を罵倒したりだとか、お金の問題であるとか、恋愛含め人間関係の問題であるとか。人の前に立って、有権者の国民の代表として出ている人たちが、普通に考えてやらないだろうというようなことをやってしまっている。国民からの信頼を失うようなことをしている時点で、すごく恥ずかしいなという思いが私はありますし、情けないと思いますね」

ということをおっしゃっていました。

この方27歳の若い方なんですけど、この千代田区の選曲は、内田茂さんという都議会のドンと言われた78歳の方から若返りが図れるかと思われたんですけど、残念ながら落選ということになってしまいました。

中村さんなんですけど、実は小池百合子さんの「希望の塾」というところで学んでいらっしゃって、都民ファーストの公認で、世田谷から立候補するということで最終調整まで行ってたんですけど、突然自民党公認で立候補しました。

これは、引き抜きがあったとか、いろいろ言われてましたけど、元をたどれば、学生の頃、慶應義塾に通っていた頃から、自民党片山さつきさんに事務所でインターンしてたりとか、東京自民党政経塾というところに通っていたりとか、もともと自民党にも縁が深い方だったんです。

なので、直前で自民党にも移ったということです。

自民党の候補者を選ぶ面接で、将来の夢を聞かれて、「総理大臣になることです」と答えたということで、こいつは大物だといろんな方が応援演説でも言ってましたね。

選挙最終日には、安倍総理が都議選中唯一街頭で応援演説をなさって、話題になったかと思うんですけど、結果としては、都民ファーストにダブルスコアに近い票の差で完敗となってしまったということです。

 

荒川:いろいろな思いがあったんでしょうけど。

 

宮原:自民党の皆さんにこれだけのことを言える方なので、引き続き大物になるんじゃないかと思いますけど。

 

荒川:2.あとちょっとで当選だった人。

都民ファーストに参加しなかった人、できなかった人。

これはどういうことですか。

 

宮原:中村さんも通ってらした小池さんの政治塾「希望の塾」の出身で都民ファーストから出た方今回たくさんいらっしゃったんですが、「希望の塾」出身だけど都民ファースト以外から出た人です。

何人かいらっしゃいまして、まず荒川区の宮本しゅんまさんと南多摩の土居範洋さんです。

この方々は、都議選に出馬するにあたって、ペーパーテストを「希望の塾」でして不合格だった2人なんです。

結構難しいテストだったんですが、蓋を開けて見ると、合格したのは元歌手だったりとか、芸能人の兄弟がいる方だったりとか、民進党を辞めてきた人ばっかりで、それじゃあ今までの政党と同じじゃないかということで、自力で立候補なさった方達ですけど、残念ながら落選となりました。

もう1人、中央区から斎藤一恵さんという方は、筆記試験は合格したんですけど、シンガポールに住んでいて日本に戻ってきて面接を受けたんですけど、面接で不合格にされちゃった。

それで、諦めきれなくて自分で「希望ファーストの会」という政治団体を作って、残念ながら落選となって、自分の愛犬を連れて演説したりして、公約でも「ワンコと入れる飲食店を増やします」というようなことをおっしゃってました。

 

荒川:3.出馬しているのに、公約は地方議員をなくす。地方議員ゼロの会。

 

宮原:実業家の堀江貴文さん、ご存知かと思いますけど。

堀江さんが主催していらっしゃる「堀江貴文イノベーション大学校」というサロンがありまして、そこで堀江さんが呼びかけをして、それに同調したのが、飯田佳宏さんという方です。

議員報酬を日当制にして、職業としての議員ではなく、将来的には直接民主制と間接民主制のいいとこ取りをした文人民主制というのを進めていこうじゃないかということを言っていた方なんですけど、3人出馬して3人落選ということになっています。