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都議選の自民党惨敗を招いた?安倍総理の街頭演説 「ボイス」宮台真司

TBSラジオ「荒川強啓デイ・キャッチ」7月7日放送

コメンテーター:宮台真司

 

荒川:今週の大きなニュースでした。

都議選の自民党惨敗。

その投票日の前日、安倍総理が街頭演説を行いました。

秋葉原で行われたこの演説ですが、途中で聴衆の一部から「帰れ」「辞めろ」コールが湧き起こりました。

すると、安倍総理はその人たちを指差し、次のように反論しました。

 

「私たちはしっかりと政策を真面目に訴えていきたいんです。

   憎悪からは何も生まれない。

   相手を誹謗中傷したって、みなさん、何も生まれないんです。

   こんな人たちに、みなさん、私たちは負けるわけにはいかない。」

 

宮台:まず、誹謗中傷・ヤジで有名な安倍さんがよく言うわということでへそで茶を沸かしますが、産経新聞の一部集団による反安倍運動という記事もへそで茶を沸かしますよね。

見たいものしか見ない、ある種の浅ましさセコさの最近のインチキ保守の特徴が現れている。

東洋経済オンラインではこう書いてある。

「中心となっていたのは一部の集団だったようだが、街宣が始まるとともにコールはどんどん広がって、通行用のスペースを隔てた場所で演説を見ていた聴衆まで「安倍辞めろ」と口ずさむようになった」

どんどんさけび声がさけび声を呼ぶかたちで、うねりになって広がったと、そこを書かなくてどうするんだ産経。

ダメ新聞そのものだな。

ところで、安倍さんがダメなんじゃないんだよ。

もともと、森友・加計問題があった時、「全く問題ない」と言い続ける菅さんと安倍さんがいて、その後財務省の理財局長の本当にデタラメな国民が聞いても全く納得できないような答弁があり、文科省の前の事務次官の前川さんの証言があり、「単なる怪文書だ」と菅さんは言ってたけど結局怪文書じゃないと認めるようになりましたけど、その後は共謀罪の審議での委員会を飛ばしての採決があり、豊田議員の暴言と暴行があり、稲田防衛大臣の「自衛隊としてもお願いします」というまるで幼稚園児のような発言があり、二階幹事長の「落としたいなら落としてみろ」という発言があって、最後に安倍さんの「こんな人たちに負けるわけにはいかない」発言があった。

だから、別に失言がどうこうじゃないんだよ。

そういう、インチキ保守そのものなわけ。

次に、江川紹子さんが紹介していますけど、

シュワルツェネッガー氏が、カリフォルニア州知事に立候補して選挙運動中に反対派から生卵を投げられたことがあります。

その時に彼は、

「そうした声も表現の自由だ。ついでにベーコンもくれよ」

と言った。

アメリカらしいよね。

オバマ大統領は、マケインと最初の大統領選で争った時に、

「反対派の方々もいらっしゃるでしょう。

   しかし私はあなたがたのための大統領でもあるから、これから私はあなたがたにあなたがたのための  

   大統領であることを見せていく」

と言っている。

 

安倍さんやその周りの人々に、最低限の教養があれば、こういったヤジや批判があった時に、どう反応したらいいかという引き出しを作っておくべきなんだよ。

シュワルツェネッガーオバマのようにはいかなくてもね。

いろんな人たちを権力や金を使っていくらでも侍らせることができますから、ご本人がそうしたことが重要だと、そうしたことというのは国民の首相であることが重要だと、こういう当たり前のマインドがあるのであれば、当然そういうことをするだろうから、本当に稲田さんと同じように不適格な人が首相をやってるなと思います。