小池チルドレンの未来は!? トークファイル
TBSラジオ「森本毅郎・スタンバイ」7月10日放送
トークファイル 山田恵資
山田:1週間前の都議会選挙で小池チルドレンが誕生した訳ですけど、先週の水曜日に新人の研修会が開かれました。
小池さんが、いろいろと指南をしたということです。
新人研修というのは会社でもありますが、議員でも行なっているということで、この人たち全員小池チルドレンと呼ばれるんですけど。
スキャンダルを起こされては大変なことになりますから、小池さんもなかなか報道陣に最初だけ見せて、あとは締め出すというピリピリした感じもあったようです。
このチルドレンという言葉ですね、そもそも小泉チルドレンという言葉で非常に有名になりました。
これが2005年の郵政選挙の時です。
この時は、83人の新人が生まれまして、元官僚や商店街の役員の方やフリーター、大変多彩だったんですけど、4年後の選挙では大量に落選しまして、残ったのは10人だったんです。
その後に復活した方もいらっしゃいますけど、ほとんどの方はもう国会にいないということです。
中には、「2500万円も貰えるんですか」なんて言った方もいらっしゃって、新人議員の資質がこの時非常に注目を集めました。
そしてその後、小沢チルドレンですね。
これも大変有名になりました。
これは2009年の民主党が政権を取った時の選挙です。
この時の新人は143人当選しています。
それが、2012年の安倍さんが政権の座に着いた選挙で残ったのはたった11人でした。
特に小沢ガールズと言われた人たちは14人全員が落選しています。
ですから、このチルドレンというのは長続きしないということにもなる訳なんです。
やはり、資質の問題で言いますと、今も2012年に当選した安倍チルドレンが、魔の2回生なんて言われて大変注目を集めています。
未公開株の武藤さん、おんぶ視察をした務台さん、ゲス不倫の宮崎さん、それから都議会出身のいろいろと問題のある大西さん、それから秘書への暴言・暴力の豊田さん、いろいろと話題を提供してますが、まさに魔の2回生ですね。
さて、小池チルドレンですけど、今回は都民ファーストで当選した方は55人なんですけど、議員経験のない方が25人おりまして、25人中23人が小池さんの政治塾の出身なんですね。
元アナウンサーとか弁護士・医者・シンガーソングライター、これも多彩なんですけど、小池さんもさすがに前例がありますから、今回の研修ではいろいろと多くのことを指南したようです。
例えば、スタッフを下僕のように扱わないとか、当たり前のことなんですけどね。
都職員には礼儀正しくしなさいとかあるいは行事の挨拶は起承転結をしっかりしなさいといった、いろはのいを教えたということです。
国会と違いますのは、二元代表制と言いまして、知事は知事で選ばれるし、議会は議会で選ばれますから、チェック機能というのが問われてくる訳で、そうしますと、もちろん国会でもチェック機能は必要なんですけど、都議会の場合余計に知事を厳しくチェックするという役割がありますので、この小池チルドレンと言われる方々にそれが出来るのかと、これが新たなひとつのテーマと言いますか、疑問にはなってきています。
選挙期間中に小池さんが代表になって、また野田さんに戻ったんですけど、これは二元代表制を重視するという建前何ですけど、そもそも小池さんが代表になったのは選挙の前だった訳ですけど、少し支持率が落ちていたということで、テコ入れの意味があったんじゃないかと思います。
それで野田さんが代表になりましたけど、事実上は小池さんが率いているということになると思います。
森本:チェック機能が本当に果たせるんでしょうか。
山田:私は鍵になるのは、いかに新しい方々が自分を選んでくれた選挙民と対話するか、また自分に批判的な人たちと話ができるか、こうしたことが知事に議会の場で伝えられるかということ、ここが真価を問われていると思います。
研修会はまだあるのかもしれませんが、ぜひこうしたことを小池さんは新人の方々に指導してほしいと思います。