高度プロフェッショナル制度が迷走している。 朝刊読みくらべ
7月27日放送 「森本毅郎・スタンバイ」
毎日新聞ですけど、
連合が、成果型の労働制と言われる高度プロフェッショナル制度をめぐって迷走しているという記事です。
一旦は政労使合意に舵を切ったんですが、傘下の労働組合からの批判が根強くて容認を撤回することになってしまいました。
連合は勝手に労働者を代表するな!
と連合本部前には約100人が取り囲んでシュプレヒコールを上げていた。
普通はシュプレヒコールを先導するはずの連合がシュプレヒコールされちゃうという異例の状況になってしまいました。
これをどうしたかというと、
連合の蓮見事務局長が自ら電話を入れて、会談の延期を要請したんですが、
この人が実はこの高度プロフェッショナル制度の導入をめぐって積極的に進めようとしてきた人なんですね。
ところが、連合傘下で有力な電機労連や地方組織などの反発が大きくて、神津会長ら執行部の予想に反して非常に強烈だった。
そこで、会合が撤回されてしまうという話になったんですが、
これについて、読売新聞が書いています。
蓮見さんは、連合を政権側との協調路線で引っ張ってきた人なんだけれど、
内閣支持率が続落している今、落ち目の首相に塩を送るひつようはない
と組織側からくすぶっていた協調路線への不満が一気に表面化してしまった。
蓮見さんはこの後、連合の会長にもなろうかと言ってたんだけれど、
その話も立ち消えになりそうだという話になっていまして、
朝日新聞によれば、
会合の段取りを取り付けていながらひっこめるなんて向こうのメンツを丸つぶれにしたので当然執行部の責任問題にもなりかねない。
結局、労働組合側は混乱の極致に陥ってしまったというのが実態なんですね。