読むラジオニュース

ラジオニュース書き起こし

東京都議選 若者の投票率

NHKラジオ「NHKマイあさラジオ」6月30日放送

ニュースアップ

 

キャスター:東京都議会議員選挙は、7月2日が投票日です。

18歳選挙が導入後初めての都議選となりまして、10代の若者たちの投票率が注目されています。

安達解説委員に聞きます。

今回の都議選でなぜ10代の若者の投票率が注目されているんですか。

 

安達:去年の参議院選挙、都道府県別の投票率を見ますと、10代の投票率は東京都が全国で一番だったんです。

19歳と18歳合わせて57.84%で、全国平均を大きく上回ってるんです。

東京都の場合は全体の投票率が57.5ですので、10代の投票率が全世代の投票率よりも高かったこともまた特筆されるんです。

 

キャスター:これはちょっと驚きですね。

 

安達:去年の参議院選挙は18歳選挙権が導入された後の初めての選挙だったこともあって、全国的に高校での有権者教育ですとか、各地の選挙管理委員会の投票への呼びかけをかなり積極的にやってきたことは確かなんですけど、東京は首都だということもあって、それがとりわけ活発だったという専門家の分析があるんですね。

それに加えまして、東京の場合は高校を卒業した後も実家から大学ですとか勤務先に通う子供達が多かったんで、そういうことも影響してるんではないかというふうに考えられます。

もっとも、参議院選挙直後に行われた東京都知事選挙では、10代の投票率47.58で、全世代の平均を12ポイントも下回ってしまった。

参議院選挙に比べて、都知事選挙の方が全体の投票率は高かったのに、10代についてはかなり落ちたということです。

 

キャスター:参院選と比べると関心が低くなってしまったということですか。

 

安達:それはなんとも言えないところもあると思うんですが、投票率だけ見ると、そんな感じもします。

1度目はお祭り騒ぎのような感じですね。

マスコミもメディアも含めていろいろやったんですけど、2度目以降というのを継続させるのは難しいということも言えるのかなと思います。

ただ若いうちに投票に行くと、その後も継続的に投票に行く人が多いという分析があることも事実なんです。

いずれにしても、都議選では築地市場の移転問題ですとか、10年後20年後、中長期的視野で考えなければならない問題も多いので、若者たちにはそんな視点でも投票に行ってもらいたいという感じはします。