日本の税収が7年ぶりに前年度比下振れ。日本企業の稼ぐ構図の変化が要因か。
朝刊読みくらべ
日本経済新聞ですが、
財務省が発表した2016年度の国の決算によると、
税収が前年度比で8000億円減って、55兆円になったという話なんですが、
7年ぶりのマイナスで、当初見込んでいた税収から2兆1千億円も下振れしてしまったという話です。
これ、東京新聞も書いてまして、
主要3税揃って減少。
特に、日本経済新聞によりますと、
想定を大きく下回ったのが法人税なんですけど、
2兆円規模で下回った。
日本の企業の稼ぐ構図が大きく変化していることが理由だって言うんですね。
企業の収益の柱が国内から海外に移っていることで、
商社などは海外子会社の収益が良くても、
進出先に納税してしまっているので日本には法人税として入って来ない。
こういう話なんですね。
これはどういうことかというと、
日本経済新聞に戻りますと、
日本企業が海外で稼いで海外子会社から配当金を得た場合、
海外当局との二重課税を防ぐために配当機能大部分を非課税にしてしまっている。
ですから、海外で稼ぐ傾向が続けば続くほど、
業績が改善して収益が上がっても税収には反映されにくい構図が続いてしまう可能性がある。
こういうふうに、日本の企業の稼ぐ構図が変わってきてしまっているということなんですね。
日本の経済好循環を戦略にしていたアベノミクスですけど、
こうなってくると、今後の予算編成の制約になる可能性も出てきた。
東京新聞も、
アベノミクスの先行きに影を落とすと言っていまして、
心配な話ですね。