PKO日報問題、稲田防衛大臣は辞任を否定 特別防衛監察に協力の姿勢を示す
7月21日放送「荒川強啓デイ・キャッチ」(TBSラジオ)
コメンテーター:宮台真司
破棄したとされた南スーダンでのPKOの日報を陸上自衛隊が保管していて、非公開にすることを稲田防衛大臣が了承していたと報道された問題です。
稲田大臣は、今朝の会見で本来は大臣は対象とならない特別防衛監察の調査にも協力する考えを示しました。
その上で、「やるべきことはやりたい」と話し、早期の辞任を否定しました。
一連のPKOの日報の問題で、改めて浮上しているのが、稲田防衛大臣の国会での答弁です。
稲田大臣は、当初破棄されたとしていた日報が、陸上自衛隊が保管していることがわかった翌月の3月、国会で、「保管していることは報告されなかった」と答弁しています。
ところが今回の報道では、陸上自衛隊は保管していること、それを非公開にすることを報告していたとされています。
これは国会での虚偽答弁にあたるのではないかという問題になるわけですが、さらに防衛省内部からの反発も聞こえてきます。
防衛省関係者によりますと、陸上自衛隊の内部では、稲田防衛大臣に陸自内にデータが保管されていると伝えた事実が、特別防衛監察の調査に十分に記載されないのではないかという強い不満がくすぶっているということです。
一方、安倍総理と岸田外務大臣が昨夜会食をしまして、外務大臣続投の意向を固めたと朝日新聞が報じています。
荒川:稲田大臣の問題、そして8月上旬にもあるのではとされている内閣改造なんですけど、宮台さんはどのように見ておられますか。
宮台:なんかもう、不適格者もここに極まれり、という感じだから、早く辞めないと本当に国際的に恥ずかしい、まさに国辱大臣だね。
これが日本会議系だとかほざいてるんだから笑いますね、本当に。
とんでもない奴だね。
嘘つき、無教養、本当に資格がない。
これは、本人がやりたいと言ったって、内閣の任命責任を持つ人間が力を発揮するべきでしょう。
そうしないと、稲田さんご本人にとって、ほとんど拷問だよね。
この後吊るし上げ続くんですよ。
そういう意味で見ると、どうもパブリックマインドも失われているし、思いやりも失われている。
あるいは、言葉の重みに対する「美しい日本」を標榜する人間であれば当然の責任の取り方、言葉を大事にするということ、そうしたものも見受けることができない。
なんという内閣、なんという首相なんでしょう。
荒川:ちょっと話がずれるかもしれないんですけど、そもそも南スーダンへのPKOというものは、本当に必要だったのかどうかということなんですけど。
宮台:安保法制を変えるということの、いわばアリバイ、それが必要だということを見せかけ上作り出すための、完全にインチキな法的な枠組みなんですね。
何が完全にインチキなのかというと、事実上多国籍軍に参加しているんです。
だから、実際戦闘行為があったら、自衛隊だけ抜けることはできません。
交戦があって、相手が死んだりします。
誤りで民間人が死んだりすることもあります。
その時に、軍隊を出して、交戦権を行使している他の国の兵隊たちは、自国の軍法会議にかけることができます。
日本は、自衛隊は交戦権を行使していない、軍隊ではないというふうに言い続けていて、軍隊ではないものを安保法制の改革で外に出したとかいうことになっているので、交戦権を行使していない、警察権のごときものを行使しているだけということになるので、自衛隊が誤射で民間人を殺したら、軍法会議にかけることができず、現地の法律で裁かれます。
すごいと思わない?
こんなインチキな枠組みをなぜ放置しているのか、この内閣は。
売国奴だね。
荒川:稲田発言、稲田さんの処遇もそうなんですが、南スーダンへのPKOって何だったんだということも、もう一度しっかりと議論して欲しいですよね。
宮台:要は政権がアドバルーンを上げるために、自衛隊員の大勢の命をいわば人質に取ったというか、危険に晒したわけだよね。
国民を守るという意思がない。
これは今回の内閣で、僕は最初聞き間違いかと思ったけど、原発はコストが安い。
立地にかかるすごいコスト、災害が起こった時の損害賠償、廃炉にかかるコスト、全くカウントしないで運転コストだけをカウントするというこのインチキ。
こういう言葉のインチキを平気で繰り返す人間が「美しい日本」なんていうのをほざくのをやめてほしい。